わたしが形に惹かれたわけ
それは、形が、私の思う一次情報だったからです。
いろいろ悩んでいた頃、誰かの頭の中から出てきたものじゃない、本質に迫る情報が欲しかった。 その頃の私は、事物の表層に出ている浮き草のような情報(2次情報、3次情報それどころか5次、6次情報の洪水)の中で溺れそうになっていました。
『本物の情報が欲しい』
思いつめていました。なんとかそれに迫りたかった。 そうでなければ、自分が薄く薄くなって消えていってしまいそうな不安でいっぱいでした。
そんな思いから、原初に響くことだまの「真言」を探り、幾何学模様の「曼陀羅」を探り、印を探りました。
仏教の「身口意」でした。
試行錯誤が続き、最後に自分の中から出てきた形(1次情報)に辿り着きました。 私が墨絵に夢中になったのには、そういうこともあったのです………
これは、私の初心。
忘れないでおくために書きました。
そして、「犀の角」
音声に驚かぬ獅子のように
網に捕らえられぬ風のように
水に汚されぬ蓮のように
犀の角のようにただひとり歩め
立ち止まってみてみよう。ここに戻る為に。
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